から衣
着つつなれにし
つましあれば
はるばる来ぬる
旅をしぞ思ふ
在原業平が読んだ、折句という技法を用いた有名な歌ですね。頭の文字を取ると「かきつばた」になります!
本日は、相国寺の山外塔頭「眞如寺」さんに咲き誇っているお写真をお借りしてのブログとなります。
例年は一般公開をなさっているのですが、今年はコロナ禍のため、苦渋のご決断で一般公開をお見送りになられたとのことです。
そういうわけで、お写真をお借りし、お伺いした内容をお届けしたいと思います。
先のブログで取り上げた「あやめ・かきつばた・しょうぶ」問題を解決する糸口をご住職にもいただきました。
こちらの燕子花、やはり池のような水辺に群生しておりますね。お花の白い模様が1本きりっと入っているのが見分けるポイントだそうです。(あやめは網目模様)また、花菖蒲は葉の真ん中に葉脈が通っているのでしっかりとまっすぐ立つそうです。確かに燕子花は葉が柔らかそうで、お花のきりっとした印象に優しさを添えているようでした。
例えるとハンサムウーマンでしょうか。
また燕子花で有名な絵画が尾形光琳の「燕子花図屏風」ですね。実際に群生している写真を見た後に眺めると、ある一定の塊ごとに配置し、余白を残す構図を取っているのがデザイン性に富んでいるのだなぁと感じます。
「杜若」の漢字をあてる由来が分かりませんでしたが、「燕子花」は紫色の花が燕の飛んでいる様子を連想させることにちなんでいるそうです。
花言葉は「幸運が必ず来る」「高貴」「幸福はあなたのもの」だとか。
せっせとヒナに餌を運ぶ燕の姿を見る頃になりました。
紫色の燕は私たちに幸せを運んできてくれるのでしょうね。
お天気は崩れそうですが、ご機嫌にまいりましょう。
2022.05.09
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